【専門の行政書士が解説!】建設キャリアアップシステム(CCUS)の「橋梁」の能力評価基準とレベルアップの方法

    こんにちは。東京都八王子市にある行政書士MSオフィス代表の森本さやかです。当オフィスは建設業許可を専門としており、建設業に関するあらゆるお悩みを解決すべく、皆様のサポートをさせていただいております。

    今回は建設キャリアアップシステム(CCUS)の「橋梁」の能力評価基準とレベルアップの方法について解説いたします。

    建設キャリアアップシステム(CCUS)のレベルアップは、技能者一人ひとりのキャリアアップだけでなく、企業全体の競争力強化にも繋がります。

    本記事では、橋梁のレベルを上げるための具体的な方法とポイントを解説します。

    目次

    建設キャリアアップシステム(CCUS)とは?

    建設キャリアアップシステム(CCUS)とは、技能者の資格、社会保険加入状況、現場の就業履歴等を業界横断的に登録・蓄積する仕組みのことです。

    このシステムの活用により技能者が能力や経験に応じた処遇を受けられる環境を整備し、将来にわたって建設業の担い手を確保できるようになります。

    技能者ひとり一人の就業実績や資格を登録することにより、以下のような効果が期待されています。

    • 技能の公正な評価
    • 工事の品質向上
    • 現場作業の効率化

    CCUSは、技能者が本人であることを確認したうえでシステムに登録し、 IDが付与されたCCUSカードを交付することがスタートになります。
    その上で、いつ、どの現場に、どの職種で、どの立場(職長など)で働いたのかを就業履歴として電子的に記録・蓄積します。

    CCUSにおける橋梁とは?

    CCUSでは、橋梁に関連する以下のような職種が登録されています。

    • 橋りょう特殊工 (22橋りょう特殊工-01橋りょう特殊工):橋梁工事において、専門的かつ高度な技術を要する作業を行う技能者で、主に、鋼橋の架設、コンクリート橋の構築、補修・補強工事など、橋梁の建設・維持管理における特定の工種を担当
    • 橋りょう世話役 (24橋りょう世話役-01橋りょう世話役):橋梁工事現場において、作業班のリーダーや職長として、作業員を指導・監督し、円滑な施工を管理する技能者で、作業員の安全管理、作業指示、工程管理、品質管理の補助など、現場の最前線で多岐にわたる管理業務を担当

    CCUSでは上記の職種が登録されており、その能力評価基準は一般社団法人日本橋梁建設協会が担っています。

    橋梁の能力評価基準とレベルアップの方法

    CCUSにおける能力評価基準は以下のとおりです。

    引用:国土交通省 【CCUSポータル】 能力評価制度について
    • レベル1:初級技術者(見習い)
    • レベル2:中堅技能者(一人前の技能者)
    • レベル3:職長として現場に従事できる技能者
    • レベル4:高度なマネジメント能力を有する技能者(期間登録技能者等)

    続いて、橋梁のレベルアップの方法について解説いたします。

    レベル1に上げる方法

    橋梁のレベルを1に上げる方法は以下のとおりです。

    建設キャリアアップシステムに技能者登録され、レベル2から4までの判定を受けていない技能者

    つまり、技能者登録をすれば自動的にレベル1となります。

    レベル2に上げる方法

    橋梁のレベルを2に上げる方法は以下のとおりです。

    • 就業日数:3年(645日)
    • 保有資格:玉掛け技能講習〔40040〕、足場の組立て等作業従事者特別教育〔50052〕又は 足場の組立て等作業主任者技能講習〔40011〕

    橋梁は、中堅クラスの一人前の技能者として現場に従事できるレベルとされています。

    レベル3に上げる方法

    橋梁のレベルを3に上げる方法は以下のとおりです。

    • 就業日数:7年(1505日)
    • 保有資格:以下の①又は②のいずれかを保有する必要があります。
      • 鋼橋架設等作業主任者技能講習〔40013〕 及び 足場の組立て等作業主任者技能講習〔40011〕
      • 青年優秀施工者土地・建設産業局長顕彰〔92050〕
    • 職長・班長経験:職長または班長としての就業日数が1年(215日)

    ※職長・安全衛生責任者教育 〔60001,60011〕、レベル2の基準の「保有資格」を満たしていることが前提となります。

    レベル3は、職長として現場を任せられる上級技能者とされています。

    レベル4に上げる方法

    橋梁のレベルを4に上げる方法は以下のとおりです。

    • 就業日数:10年(2150日)
    • 保有資格:以下の①~③のいずれかを保有する必要があります。
      • 登録橋梁基幹技能者〔00002〕
      • 1級土木施工管理技士〔30005〕
      • 優秀施工者国土交通大臣顕彰(建設マスター)〔91050〕
      • 安全優良職長厚生労働大臣顕彰〔93001〕
    • 職長経験:職長としての就業日数が3年(645日)

    ※レベル2、レベル3の基準の「保有資格」を満たしていることが前提となります。

    レベル4は、高度なマネジメント能力を有し、現場全体を統括できる最高レベルの技能者とされています。

    CCUS導入前の職務経歴や資格取得状況は、所属事業者による「経歴証明」によってCCUSに登録することが可能です(令和11年3月末までの経過措置)。

    こちらの措置によって、一気に就業日数を増やすことができます。

    経営事項審査(経審)での加点

    公共工事の受注を目指す建設業者にとって必須の評価制度である経営事項審査において、CCUSの導入や登録技能者のレベルに応じて加点措置が受けられます。これにより、入札で有利になり、受注機会の拡大に繋がります。

    どのくらい加点されるのかについては、以下記事を参照してください。

    CCUSの導入での加点はこちら

    登録技能者のレベルアップによる加点はこちら

    まとめ

    今回は建設キャリアアップシステム(CCUS)の「橋梁」の能力評価基準とレベルアップの方法について解説いたしました。本記事をまとめると以下のとおりです。

    引用:国土交通省 【CCUSポータル】 能力評価制度について

    弊所では上記についてのご相談、「建設業許可」取得の代行も実施していますのでお気軽にご相談ください。

    以上です。ご参考になりましたでしょうか。

    お困りのこと・相談したいことがございましたら下記のお問い合わせフォームからお願いいたします。

      必須お名前

      必須ふりがな

      必須メールアドレス

      任意電話番号

      必須お問い合わせ種別

      必須お問い合わせ内容

      • URLをコピーしました!
      目次