
こんにちは。東京都八王子市にある行政書士MSオフィス代表の森本さやかです。当オフィスは建設業許可を専門としており、建設業に関するあらゆるお悩みを解決すべく、皆様のサポートをさせていただいております。
今回は建設キャリアアップシステム(CCUS)の「防水施工」の能力評価基準とレベルアップの方法について解説いたします。
建設キャリアアップシステム(CCUS)のレベルアップは、技能者一人ひとりのキャリアアップだけでなく、企業全体の競争力強化にも繋がります。
本記事では、防水施工のレベルを上げるための具体的な方法とポイントを解説します。
建設キャリアアップシステム(CCUS)とは?
建設キャリアアップシステム(CCUS)とは、技能者の資格、社会保険加入状況、現場の就業履歴等を業界横断的に登録・蓄積する仕組みのことです。
このシステムの活用により技能者が能力や経験に応じた処遇を受けられる環境を整備し、将来にわたって建設業の担い手を確保できるようになります。
技能者ひとり一人の就業実績や資格を登録することにより、以下のような効果が期待されています。
- 技能の公正な評価
- 工事の品質向上
- 現場作業の効率化
CCUSは、技能者が本人であることを確認したうえでシステムに登録し、 IDが付与されたCCUSカードを交付することがスタートになります。
その上で、いつ、どの現場に、どの職種で、どの立場(職長など)で働いたのかを就業履歴として電子的に記録・蓄積します。
CCUSにおける防水施工とは?
CCUSでは、防水施工に関連する以下のような職種が登録されています。
- 01防水工:特定の工法に限定せず、防水工事全般に従事する区分です。複数の工法を使い分ける多能工的な役割や、現場管理を含めた広義の防水作業を指します。
- 02塗膜防水工:液体状の防水材を現場で塗り広げ、乾燥させて継ぎ目のない防水層を作る工法です。
特徴は、複雑な形状の場所(ベランダや屋上の突起物周り)にも対応しやすく、補修も容易なことです。主な材料は、合成樹脂、ゴムアスファルトなどです。 - 03シート防水工:ゴムや塩化ビニルで作られたシートを、接着剤や固定金具で貼り付ける工法です。特徴は、工場製品のシートを使用するため、厚みが均一で品質が安定していることです。広い面積の平坦な屋上に向いています。
- 04アスファルト防水工:もっとも歴史が古く、信頼性の高い工法です。溶解釜で溶かした熱いアスファルトと、ルーフィング(防水シート)を交互に重ね合わせます。特徴は、防水層が厚く、耐久性に優れていることです。大型のビルやマンションの平屋根に多く採用されます。
- 05シーリング防水工:外壁のコンクリートのつなぎ目、サッシの隙間などにゴム状の資材(シーリング材)を充填する工事です。特徴は、建物の動きを吸収する「クッション」と「雨水の侵入防止」の2つの役割を持っていることです。
- 06ウレタン防水工:「02 塗膜防水」の中でも特に主流となっている、液体状のウレタン樹脂を使用する工法です。特徴は、下地の種類を選ばず、既存の防水層の上から重ね塗り(改修)ができるため、メンテナンスで非常に多く使われていることです。
- 07セメント防水工:セメント系の防水剤をコンクリートの表面に塗布したり、コンクリート自体に混ぜたりする工法です。特徴は、地下室や水槽、トンネルなど、湿気が多い場所やコンクリート構造体そのものを防水したい場合に適していることです。
CCUSでは上記の職種が登録されており、その能力評価基準は一般社団法人全国防水工事業協会が担っています。
防水施工の能力評価基準とレベルアップの方法
CCUSにおける能力評価基準は以下のとおりです。

- レベル1:初級技術者(見習い)
- レベル2:中堅技能者(一人前の技能者)
- レベル3:職長として現場に従事できる技能者
- レベル4:高度なマネジメント能力を有する技能者(期間登録技能者等)
続いて、防水施工のレベルアップの方法について解説いたします。
レベル1に上げる方法
防水施工のレベルを1に上げる方法は以下のとおりです。
建設キャリアアップシステムに技能者登録され、レベル2から4までの判定を受けていない技能者
つまり、技能者登録をすれば自動的にレベル1となります。
レベル2に上げる方法
防水施工のレベルを2に上げる方法は以下のとおりです。
- 就業日数:3年(645日)
- 保有資格:以下の①~③のいずれかを保有する必要があります。
- 2級防水施工技能士〔12002,12012,12022,12032,12042,12052,12062,12072,12082〕
- 玉掛け技能講習〔40040〕
- 有機溶剤作業主任者技能講習〔40026〕
レベル2は、中堅クラスの一人前の技能者として現場に従事できるレベルとされています。
レベル3に上げる方法
防水施工のレベルを3に上げる方法は以下のとおりです。
- 就業日数:7年(1505日)
- 保有資格:以下の①を保有する必要があります。
- 1級防水施工技能士 〔12001,12011,12021,12031,12041,12051,12061,12071,12081〕
- 職長・班長経験:職長または班長としての就業日数が1年(215日)
※職長・安全衛生責任者教育 〔60001,60011〕、レベル2の基準の「保有資格」を満たしていることが前提となります。
レベル3は、職長として現場を任せられる上級技能者とされています。
レベル4に上げる方法
防水施工のレベルを4に上げる方法は以下のとおりです。
- 就業日数:10年(2150日)
- 保有資格:以下の①~③のいずれかを保有する必要があります。
- 登録防水基幹技能者 〔00005,91006〕
- 優秀施工者国土交通大臣顕彰(建設マスター)〔91006〕
- 職長経験:職長としての就業日数が3年(645日)
※レベル2、レベル3の基準の「保有資格」を満たしていることが前提となります。
レベル4は、高度なマネジメント能力を有し、現場全体を統括できる最高レベルの技能者とされています。
経営事項審査(経審)での加点
公共工事の受注を目指す建設業者にとって必須の評価制度である経営事項審査において、CCUSの導入や登録技能者のレベルに応じて加点措置が受けられます。これにより、入札で有利になり、受注機会の拡大に繋がります。
どのくらい加点されるのかについては、以下記事を参照してください。
CCUSの導入での加点はこちら

登録技能者のレベルアップによる加点はこちら

まとめ
今回は建設キャリアアップシステム(CCUS)の「防水施工」の能力評価基準とレベルアップの方法について解説いたしました。本記事をまとめると以下のとおりです。


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