建設業の29業種

    目次

    建設業の29業種とは

    建設業許可は業種ごとに許可を受けます。例えば、「知事許可、とび・土工工事業(一般)」という感じです。なお、1つの業種に対して一般と特定の両方を取得することはできず、どちらかを選択することになります。

    2種類の一式工事と27種類の専門工事に分類されています。

    1.一式工事

    原則元請の立場で総合的な企画、指導、調整の下に建設する工事であり、複数の下請け業者によって施行される大規模かつ複雑な工事のことです。

    一式工事は、工事の規模が大きく単独の専門工事だけでは施工できない為、複数の専門工事で構成されています。その為、元請けの立場として複数の下請け業者をマネジメントする能力も必要です。

    一式工事には土木一式工事建築一式工事の2種類があります。

    1-1. 土木一式工事

    一式工事の形態で、土木工作物を建設する工事です。

    例えば、橋梁、ダム、空港、トンネル、高速道路、鉄道軌道、区画整理、道路・団地等造成(個人住宅の造成は含まない)、農業・かんがい水道工事を一式として請け負うものです。

    土木一式工事で専任技術者となる為の資格とは?

    特定建設業

    ・一級建築施工管理技士
    ・一級建築士

    一般建設業

    ・二級建築施工管理技士 種別:躯体、仕上げ
    ・二級建築士
    ・木造建築士
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):建築大工、型枠施工

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    1-2. 建築一式工事

    一式工事の形態で、建築物を建設する工事です。例えば、建築確認を必要とする新築及び増改築です。

    建築確認とは、建築主が建物を建築する前に、その建物が法令に適合しているかどうか行政の確認を受けることです。建築確認が必要な建物は、建物の種類や規模等により定められています。

    建築一式工事で専任技術者となる為の資格とは?

    特定建設業

    ・一級建築施工管理技士
    ・一級建築士

    一般建設業

    ・二級建築施工管理技士 種別:建築
    ・二級建築士

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    なお、土木一式工事、建築一式工事の許可があっても、専門工事の許可がない場合は、軽微ではない専門工事を単独で請け負うことはできません。500万円以上の専門工事を単独で請け負う場合には、該当の専門工事の許可が必要です。

    2.専門工事

    専門工事とは単独で実施する工事で、下請け業者が実施することが多いです。27種類あります。

    2-1.大工工事業

    木材の加工若しくは 取付けにより工作物を築造し、又は工作物に木製設備を取り付ける工事です。

    例えば、
    大工工事、型枠工事、造作工事です。

    大工工事業で専任技術者となる為の資格とは?

    特定建設業

    ・一級建築施工管理技士
    ・一級建築士

    一般建設業

    ・二級建築施工管理技士 種別:躯体、仕上げ
    ・二級建築士
    ・木造建築士
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):建築大工、型枠施工

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-2.左官工事業

    工作物に壁土、モルタル、漆くい、プラスター、繊維等をこて塗り、吹き付け、又は貼り付ける工事です。

    例えば、左官工事、モルタル工事、モルタル防水工事、吹付け工事、とぎ出し工事、洗い出し工事です。

    左官工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級建築施工管理技士

    一般建設業

    ・二級建築施工管理技士 種別:仕上げ
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):左官

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-3.とび・土工工事業

    とび・土木工事には以下①〜⑤の工事が該当します。

    ① 足場の組立て、機械器具・建設資材等の重量物の運搬配置、鉄骨等 の組立て等を行う工事

    例えば、とび工事、ひき工事、足場等仮設工事、重量物の揚重運搬配置工事、鉄骨組立て工事、コンクリートブロック据付け工事です。

    ② くい打ち、くい抜き及び場所打ぐいを行う工事

    例えば、くい工事、くい打ち工事、くい抜き工事、場所打ぐい工事です。

    ③ 土砂等の掘削、盛上げ、締固め等を行う工事

    例えば、土工事、掘削工事、根切り工事、発破工事、盛土工事です。

    ④ コンクリートにより工作物を築造する工事

    例えば、コンクリート工事、コンクリート打設工事、コンクリート圧送工事、プレストレストコンクリート工事です。

    ⑤ その他基礎的又は準備的工事

    例えば、地すべり防止工事、地盤改良工事、ボーリンググラウト工事、土留め工事、仮締切り工事、吹付け工事、 法面保護工事、 道路付属物設置工事、 屋外広告物設置工事 (『鋼構造物工事』における「屋外広告工事」以外のもの) 、捨石工事、外構工事、はつり工事、切断穿孔工事、アンカー工事、あと施工アンカー工事 、潜水工事です。

    とび・土工工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級建設機械施工管理技士
    ・一級土木施工管理技士
    ・一級建築施工管理技士
    ・技術士:建設部門、総合技術監理部門「建設」
    ・技術士:農業部門「農業農村工学」、総合技術監理部門「農業(農業農村工学)」
    ・技術士:水産部門「水産土木」、総合技術監理部門「水産(水産土木)」
    ・技術士:森林部門「森林土木」、総合技術監理部門「森林「森林土木」」

    一般建設業

    ・二級建設機械施工管理技士(第一種〜第六種)
    ・二級土木施工管理技士 種別:土木、薬液注入
    ・二級建築施工管理技士 種別:躯体
    ・地すべり防止工事(登録後工事に関し実務経験1年以上が必要)
    ・登録基礎ぐい工事
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):ウェルポイント施工、型枠施工、とび・とび工、コンクリート圧送施工

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-4.石工事業

    石材(石材に類似のコンクリートブロック及び擬石を含む。)の加工又は積方により工作物を築造し、又は工作物に石材を取り付ける工事です。

    例えば、石積み(張り)工事、コンクリートブロック積み(張り)工事です。

    石工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級土木施工管理技士
    ・一級建築施工管理技士

    一般建設業

    ・二級土木施工管理技士 種別:土木
    ・二級建築施工管理技士 種別:仕上げ
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):ブロック建築・ブロック建築工・コンクリート積みブロック施工、石工・石材施工・石積み

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-5.屋根工事業

    瓦、スレート、金属薄板等により屋根をふく工事です。

    例えば、屋根ふき工事、屋根一体型の太陽光パネル設置工事です。

    屋根工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級建築施工管理技士
    ・一級建築士

    一般建設業

    ・二級建築施工管理技士 種別:仕上げ
    ・二級建築士
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):建築板金(選択科目:ダクト板金作業、内外装板金作業)、板金(選択科目:建築板金作業)、板金工(選択科目:建築板金作業)、かわらぶき・ストレート施工

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-6.電気工事業

    発電設備、変電設備、送配電設備、構内電気設備等を設置する工事です。

    例えば、発電設備工事、送配電線工事、引込線工事、変電設備工事、構内電気設備(非常用電気設備を含む 。 )工事、照明設備工事、電車線工事、信号設備工事、ネオン装置工事(避雷針工事) 、太陽光発電設備の設置工事(『屋根工事』以外のもの)です。

    電気工事業で屋根工事業で専任技術者となる為の資格は?

    電気工事は他の業種と違い、無資格者の実務経験は認められません。必ず下記の資格で証明することになります。

    特定建設業

    ・一級電気工事施工管理技士
    ・技術士:建設部門、総合技術監理部門「建設」
    ・技術士:電気電子部門、総合技術監理部門「電気電子」

    一般建設業

    ・二級電気工事施工管理技士
    ・第一種電気工事士
    ・第二種電気工事士(免許交付後実務経験3年以上必要)
    ・電気主任技術者:一種、二種、三種(免許交付後実務経験5年以上必要)
    ・建築設備士(資格取得後工事に関し実務経験1年以上必要)
    ・一級計装士(合格後工事に関し実務経験1年以上)

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-7.管工事業

    冷暖房、冷凍冷蔵、 空気調和、給排水、衛生等のための設備を設置し、又は金属製等の管を使用して水、油、ガス、水蒸気等を送配するための設備を設置する工事です。

    例えば、冷暖房設備工事、冷凍冷蔵設備工事、空気調和設備工事、給排水・給湯設備工事、厨房設備工事、衛生設備工事、浄化槽工事、水洗便所設備工事、ガス管配管工事、ダクト工事、管内更生工事、(配水小管)です。

    管工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級管工事施工管理技士
    ・技術士:機械部門「流体機器」又は「熱・動力エネルギー機器」、総合技術監理部門「機械(流体機器)又は(熱・動力エネルギー機器)」
    ・技術士:上下水道部門、総合技術監理部門「上下水道」
    ・技術士:衛生工学部門、総合技術監理部門「衛生工学」

    一般建設業

    ・二級管工事施工管理技士
    ・建築設備士(資格取得後工事に関し実務経験1年以上必要)
    ・一級計装士(合格後工事に関し実務経験1年以上必要)
    ・給水装置工事主任技術者(免状交付後実務経験1年以上必要)
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):空気調和設備配管・冷凍空気調和機器施工、給排水衛生設備配管、配管(選択科目:建築配管作業)、配管工、建築板金(選択科目:ダクト板金作業)

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-8.タイル・れんが・ブロック工事業

    れんが、コンクリートブロック等により工作物を築造し、又は工作物にれんが、コンクリートブロック、タイル等を取り付け、又は貼り付ける工事です。

    例えば、コンクリートブロック積み(張り)工事、レンガ積み(張り)工事、タイル張り工事、築炉工事、スレート張り工事 、サイディング工事です。

    タイル・れんが・ブロック工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級建築施工管理技士
    ・一級建築士

    一般建設業

    ・二級建築施工管理技士 種別:躯体、仕上げ
    ・二級建築士
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):タイル張り・タイル張り工、築炉・築炉工・れんが積み、ブロック建築・ブロック建築工・コンクリート積みブロック施工

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-9.鋼構造物工事業

    形鋼、鋼板等の鋼材の加工又は組立てにより工作物を築造する工事です。

    例えば、鉄骨工事、橋梁工事、鉄塔工事、石油、ガス等の貯蔵用タンク設置工事、屋外広告工事、閘門、水門等の門扉設置工事です。

    鋼構造物工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級土木施工管理技士
    ・一級建築施工管理技士
    ・一級建築士
    ・技術士:建設部門「鋼構造及びコンクリート」、総合技術監理部門「建設(鋼構造及びコンクリート)」

    一般建設業

    ・二級土木施工管理技士 種別:土木
    ・二級建築施工管理技士 種別:躯体
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):鉄工(選択科目:製罐作業又は構造物鉄工)、製罐

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-10. 鉄筋工事業

    棒鋼等の鋼材を加工し、接合し、又は組み立てる工事です。

    例えば、鉄筋加工組立て工事、鉄筋継手工事です。

    鉄筋工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級建築施工管理技士

    一般建設業

    ・二級建築施工管理技士 種別:躯体
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):鉄筋組立て・鉄筋施工

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-11. 舗装工事業

    道路等の地盤面をアスファルト、コンクリート、砂、砂利、砕石等により 舗装する工事です。

    例えば、アスファルト舗装工事、コンクリート舗装工事、ブロック舗装工事、路盤築造工事です。

    舗装工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級建築施工管理技士
    ・一級土木施工管理技士
    ・技術士:建設部門、総合技術監理部門「建設」

    一般建設業

    ・二級建設機械施工技士(第一種~第六種)
    ・二級土木施工管理技士 種別:土木

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-12. しゅんせつ工事業

    河川、港湾等の水底をしゅんせつする工事です。

    しゅんせつ工事とは、水底の土砂や岩石をさらう工事です。河川の流路を拡げ、航路の水深を増し、また埋立用の土砂を採取するなどの目的で行います。

    しゅんせつ工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級土木施工管理技士
    ・技術士:建設部門、総合技術監理部門「建設」
    ・技術士:水産部門「水産土木」、総合技術監理部門「水産(水産土木)」

    一般建設業

    ・二級土木施工管理技士 種別:土木

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-13. 板金工事

    金属薄板等を加工して工作物に取り付け、又は工作物に金属製等の付属物を取り付ける工事です。

    例えば、板金加工取付け工事、建築板金工事です。

    板金工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級建築施工管理技士

    一般建設業

    ・二級建築施工管理技士 種別:仕上げ
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):建築板金(選択科目:ダクト板金作業、内外装板金作業)、工場板金、板金、板金工、打出し板金

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-14.ガラス工事業

    工作物にガラスを加工して取り付ける工事です。

    例えば、ガラス加工取付け工事、ガラスフィルム工事です。

    ガラス工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級建築施工管理技士

    一般建設業

    ・二級建築施工管理技士 種別:仕上げ
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):ガラス施工

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-15.塗装工事業

    塗料、塗材等を工作物に吹き付け、塗り付け、又は 貼り 付ける工事です。
    塗装工事、溶射工事、ライニング工事、布張り仕上工事、鋼構造物塗装工事、路面標示工事です。

    塗装工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級土木施工管理技士
    ・一級建築施工管理技士

    一般建設業

    ・二級土木施工管理技士 種別:鋼構造物塗装
    ・二級建築施工管理技士 種別:仕上げ
    ・技能検定:路面標示施工(等級区分はなく、実務経験不要)
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):塗装・木工塗装・木工塗装工、建築塗装・建築塗装工、金属塗装・金属塗装工、噴霧塗装

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-16.防水工事業

    アスファルト、モルタル、シーリング材等によって防水を行う工事(建築系の防水のみ)です。

    例えば、アスファルト防水工事、モルタル防水工事、シーリング工事、塗膜防水工事、シート防水工事、注入防水工事です。

    防水工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級建築士施工管理技士

    一般建設業

    ・二級建築施工管理技士 種別:仕上げ
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):防水施工

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-17.内装仕上工事業

    木材、石膏ボード、吸音板、壁紙、畳、ビニール床タイル、カーペット、ふすま等を用いて建築物の内装仕上げを行う工事です。

    例えば、インテリア工事、天井仕上工事、壁張り工事、内装間仕切り工事、床仕上工事、たたみ工事、ふすま工事、家具工事、防音工事です。

    内装仕上工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級建築施工管理技士
    ・一級建築士

    一般建設業

    ・二級建築士施工管理技士  種別:仕上げ
    ・二級建築士
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):畳製作・畳工、表具・表具工・表装・内装仕上げ施工・カーテン施工・天井仕上げ施工・床仕上げ施工

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-18.機械器具設置工事業

    機械器具の組立て等により工作物を建設し、又は工作物に機械器具を取り付ける工事
    ※組立て等を要する機械器具の設置工事のみ。
    ※他工事業種と重複する種類のものは、原則として、その専門工事に分類される 。

    例えば、プラント設備工事、運搬機器設置工事、内燃力発電設備工事(ガスタービンなど)、集塵機器設置工事、トンネル・地下道等の給排気機器設置工事、揚排水機器設置工事、ダム用仮設備工事、遊技施設設置工事、舞台装置設置工事、サイロ設置工事、立体駐車設備工事です。

    機械器具設置工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・技術士:機械部門、総合技術監理部門「電気電子」

    一般建設業

    特定建設業の資格と同様になります。

    2-19.熱絶縁工事業

    工作物又は工作物の設備を熱絶縁する工事。

    熱絶縁とは導体の間に絶縁体を入れて、熱の伝導を絶つことです。

    例えば、冷暖房設備、冷凍冷蔵設備、動力設備又は燃料工業、化学工業等の設備の熱絶縁工事、ウレタン吹付け断熱工事です。

    熱絶縁工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級建築施工管理技士

    一般建設業

    ・二級建築施工管理技士 種別:仕上げ
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):熱絶縁施工

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-20.電気通信工事業

    有線電気通信設備、無線電気通信設備、放送機械設備、データ通信設備等の電気通信設備を設置する工事

    例えば、電気通信線路設備工事、電気通信機械設置工事、放送機械設置工事、空中線設備工事、データ通信設備工事、情報制御設備工事、TV電波障害防除設備工事です。

    電気通信工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級電気通信工事施工管理技士
    ・技術士:電気電子部門、総合技術監理部門「電気電子」

    一般建設業

    ・二級電気通信工事施工管理技士
    ・電気通信主任技術者(資格者証交付後実務経験5年以上必要)

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-21.造園工事業

    整地、樹木の植栽、景石の据付け等により庭園、公園、緑地等の苑地を築造し、道路、建築物の屋上等を緑化し、又は植生を復元する工事

    例えば、植栽工事、地被工事、景石工事、地ごしらえ工事、公園設備工事、広場工事、園路工事、水景工事、屋上等緑化工事 、緑地育成工事です。

    造園工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級造園施工管理技士
    ・技術士:建設部門、総合技術監理部門「建設」
    ・技術士:森林部門「林業・林産」、「森林土木」、総合技術監理部門「森林(林業・林産)」、「森林(森林土木)」

    一般建設業

    ・二級造園施工管理技士
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):造園

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-22.さく井工事業

    さく井機械等を用いてさく孔、さく井を行う工事又はこれらの工事に伴う揚水設備設置等を行う工事

    さく井とは、井戸を掘ることです。

    例えば、さく井工事、観測井工事、還元井工事、温泉掘削工事、井戸築造工事、さく孔工事、石油掘削工事、天然ガス掘削工事、揚水設備工事です。

    さく井工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・技術士:上下水道部門「上水道及び工業用水路」、総合技術監理部門「上下水道(上水道及び工業用水路)」

    一般建設業

    ・地すべり防止工事(登録後工事に関し実務経験1年以上)
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):さく井

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-23.建具工事業

    工作物に木製又は金属製の建具等を取り付ける工事

    建具とは、戸・障子・ふすまなど、建物と外部や建物の内部を仕切るためにもうけた開閉できる材料のことです。

    例えば、金属製建具取付け工事、サッシ取付け工事、金属製カーテンウォール取付け工事、シャッター取付け工事、自動ドアー取付け工事、木製建具取付け工事、ふすま工事です。

    建具工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級建築施工管理技士

    一般建設業

    ・2級建築士施工管理技士 種別:仕上げ
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):建具制作・建具工・木工「選択科目(建具制作作業)」・カーテンウォール施工・サッシ施工

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-24.水道施設工事業

    上水道、工業用水道等のための取水、浄水、配水等の施設を築造する工事又は公共下水道若しくは流域下水道の処理設備を設置する工事

    例えば、取水施設工事、浄水施設工事、配水施設工事、下水処理設備工事です。

    水道施設工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級土木施工管理技士
    ・技術士:上下水道部門、総合技術監理部門「上下水道」
    ・技術士:衛生工学部門「水質管理」、「廃棄物・資源循環」又は「汚物処理」、総合技術監理部門「衛生工学(水質管理)、(廃棄物・資源循環)」

    一般建設業

    ・二級土木施工管理技士 種別:土木

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    2-25.消防施設工事業

    火災警報設備、消火設備、避難設備若しくは消火活動に必要な設備を設置し、又は工作物に取り付ける工事

    例えば、屋内消火栓設置工事、スプリンクラー設置工事、水噴霧、泡、不燃性ガス、蒸発性液体又は粉末による消火設備工事、屋外消火栓設置工事、動力消防ポンプ設置工事、火災報知設備工事、漏電火災警報器設置工事、非常警報設備工事、金属製避難はしご、救助袋、緩降機、避難橋又は排煙設備の設置工事です。

    消防施設工事業で専任技術者となる為の資格は?

    消防施設工事は他の業種と違い、無資格者の実務経験は認められません。必ず下記の資格で証明することになります。

    特定建設業

    特定建設業の資格は定められていない為、下記の要件で証明することになります。

    一般建設業の専任技術者の要件を満たし、かつ、元請として4,500万円以上(税込み)の工事に関し2年以上の指導監督的な実務経験を有する者です。

    具体的には、資格で一般建設業の専任技術者の要件を満たし、かつ指導監督的実務経験で証明することになります。
    ・甲種消防設備士+指導監督的実務経験2年以上
    ・乙種消防設備士+指導監督的実務経験2年以上

    一般建設業

    ・甲種消防設備士
    ・乙種消防設備士

    2-26.清掃施設工事業

    し尿処理施設又はごみ処理施設を設置する工事

    し尿処理施設とは、屎尿および浄化槽汚泥等を処理し、公共用水域へ放流するための施設のこと

    例えば、ごみ処理施設工事、し尿処理施設工事です。

    清掃施設工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・技術士:衛生工学部門「廃棄物・資源循環」又は「汚物処理」、総合技術監理部門「衛生工学(廃棄物・資源循環)」

    一般建設業

    特定建設業の資格と同様になります。

    2-27.解体工事業

    工作物の解体を行う工事
    ※それぞれの専門工事で建設される目的物について、それのみを解体する工事は各専門工事に該当する。
    ※総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物や建築物を解体する工事は、それぞれ土木一式工事や建築一式工事に該当する。

    解体工事業で専任技術者となる為の資格は?

    特定建設業

    ・一級土木施工管理技士(H27年度までの合格者は解体工事の実務経験1年以上又は登録解体工事講習の受講が必要)
    ・一級建築施工管理技士(H27年度までの合格者は解体工事の実務経験1年以上又は登録解体工事講習の受講が必要)
    ・技術士(合格年度に関わらず解体工事実務経験1年以上の証明又は登録解体工事講習の受講が必要):建設部門、総合技術監理部門「建設」

    一般建設業

    ・二級土木施工管理技士 種別:土木(H27年度までの合格者は解体工事の実務経験1年以上又は登録解体工事講習の受講が必要)
    ・二級建築施工管理技士 種別:建築、躯体(H27年度までの合格者は解体工事の実務経験1年以上又は登録解体工事講習の受講が必要)
    ・解体工事施工技士
    ・技能検定(2級は合格後3年以上の実務経験が必要):とび・とび工

    ※上記特定建設業の資格で一般建設業を受けることも可能です。

    以上になります。ご参考になりましたでしょうか。

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